古くなって山の中に捨てられた『ばすくん』。
そう、これは確かに不法投棄です。自然を守るためには、ばすくんを回収し、きちんとした形で処分しなければなりません。
でも、このお話では、ばすくんには『人格』があります。娘は、ばすくんを回収に来た人たちに対して、「この人たち、わる〜(怒)!!」
本来なら正しいはずの不法投棄の回収が一転、悪の行為に変わってしまうことに複雑な思いがしました。
捨てるのも人間、回収するのも人間。沈没した船に魚が住むように 自然は、寛大にありのままを受け入れてくれます。このお話は、ばすくんを通して、人間の身勝手さと、物を大切にすることの本当の意味を投げかけているような気がします。