最初は図書館で見つけて息子と読みました。何ともおもしろい天地開闢(かいびゃく)のお話です。
中国チワン族のお話だそうですが、絵が佐々木マキということで、親子共々佐々木マキファンなので、書店ですぐに買い求めました。
中国の民話なのに、佐々木マキが描くと、何だか西洋っぽい感じが不思議。他の作品にも登場するワニ、ぞう、きつね、くま、ぶたとファンにとっては馴染みの動物たちがいっぱい描かれています。
天と地は兄弟でくっつきあっていたのだそうです。その隙間に、人間や太陽や月が現れてしまい、天と地はもう一度くっつこうと上からと下からと力を加えます。その力で、本来は立っていた動物たちもよつんばいになったそうです。「本当かしら?」という感じですが、民話ならではの不思議な説得力があります。
さて、天と地に押されてしまった人間たちは一体どうしたのでしょうね。天と地と人間の真っ向勝負の行方は?何回読んでもそのおかしさに「クスクス」してしまいました。
こんな世界の始まり方もあるのだと、民話ってやっぱりおもしろいなあと思いました。