このシリーズは、全8巻あって、各地域の動物を描いています。
今回の作品は、ヨーロッパにすむオオカミを中心にした第2巻になります。
訳は、あの秋篠宮 紀子さん。
主人公である動物の子供たちが好奇心いっぱいにくりひろげる物語を通して、自然や動物の生態を学ぶ科学絵本ですとあるように、範疇は科学絵本と言えます。
所々に動物の注釈があって、かなり本格的なものです。
オオカミが、木の実を食べるとか、降参の時には仰向けになるとか、とても興味をそそられる話が記載されているので、子供も大喜びするに違いありません。
また、このお話は、オオカミが自然破壊によって住む場所を追われるシーンが中心となっていて、人間の行為が他の動物にどんな影響を与えるのかを考えさせられるものになっています。
絵本の世界では、特に悪者で描かれることの多いオオカミを見直す子供も多いことでしょう。
また、絵は愛嬌を持たせつつ上手く洋服を着せてデフォルメしているので、見る楽しみも併せ持つ絵本と言えるでしょう。
動物を描いた絵本として本格的なものなので、自然科学に興味を持ち始めたお子さんに特にオススメします。