ひな祭りの絵本だと思ってひょいと手にしてみたら、胸を切りつけるような哀しい話でした。
戦時中のひな祭り。
シンペイちゃんがえんぴつで作ってくれたおひな様が、シンペイちゃんの形見になってしまいました。
戦争で家を焼かれたため転校してきた私を気にかけてくれたシンペイちゃん。
いたずらっ子で、勉強嫌いでい、心やさしいシンペイちゃん。
三人官女を作ってくれると約束した日に、自分が空襲で死んでしまうなんて。
えんぴつびなが宝物になりました。
ひな祭りだから、女の子にとってこれほど哀しい話はないと思います。
読み終えてしばらく放心状態でした。