息子が保育園児だった頃のこと。
「お母さんは女でよかった?」
「よかったよ。○○も女が良かった?」
「男でよかったよ。でもこんな男じゃ嫌だ」
「こんな男って?」
「……弱い」
当時、友達にキックやパンチをされて
されるがままでやり返せなかった息子に
力が強いのだけが強さじゃないんだよと話したけれど、
あの時この本があったなら
読んで聞かせてあげられたなら
どんなに勇気づけてあげられたでしょう。
人はたくさんの別れや
悔しい思い、思い通りにいかないはがゆさ、
悲しさや淋しさを経験しながら
人を好きになり、人を許すことを覚えて
初めて強くなれる。
その本当の強さがぐん太に石を持ち上げさせたのだと思います。
こぼれてどうしようもなかった涙と
「おおおおりゃあああ
どおおおりゃあああ
ど どうだああああ」
万感の想いがこもったかけ声が
ぐん太の強さの証です。