冬の物語り。
全部で90ページあるので、何回かに分けて読める本です。
語り口は柔らかで難しい言葉は一つの使われていないので読み聞かせに向いています。
モグラとトガリネズミとハツカネズミが独り暮らしのおばあちゃんを訪ねます。
おばあちゃんは寒い部屋でひとりベットの中で一日の大半を過ごしています。
ネズミたちは、それぞれおばあちゃんを喜ばせることを考えて、おばあちゃんの家に行きます。
おばあちゃんはそこで3人にいろんな話しをします。
その話しで3人はいろんなことを考え学びます。
あるとき、おばあちゃんは一人で亡くなっていました。
3人は「もっと行ってあげればよかった」と後悔しながら、おばあちゃんの家に急ぎます。
おばあちゃんの死を3人が受け止めます。
お涙頂戴の美辞美麗な言葉はありません。
むしろ、こどもの体感として時間と言葉が流れます。
おばあちゃんの存在のように、残されたものに押し付けがましくなく、「生命」や「残すもの」「繰り返されるもの」をなんとなく空気感で教えてくれるような本です。