ターシャ・テューダーさんの絵本は、どれも独特の雰囲気を持っていて、とても魅かれます。
この「ベッキーのクリスマス」は、ターシャさんの10歳のお嬢さんのためにほんとうに用意した、素敵な素敵なクリスマスの一部始終を教えてくれる絵本です。
古き良き時代、まさにその言葉がぴったりの生活ぶり。
およそ1ヶ月くらいかけて、クリスマスに向けての準備を入念に行うのです。
現代のように便利なものがない生活。
でも、何にも替えがたい家族の手づくりのぬくもりがあります。
私はキリスト教徒ではありませんので、「クリスマス」についての宗教的な意味合いは通り一遍の知識しかありません。
でも、キリスト教の国におけるクリスマスというのは、いわゆる日本のクリスマスとは全く違う、特別な意味合いがあるのだなということが、この本からはひしひしと伝わってきます。
物語の最後、クリスマスプレゼントとしてベッキーの両親や祖母、兄や姉がみんなで用意してくれたもの。
それは、、、女の子なら誰しも欲しいと憧れるものではないでしょうか。
それも全て手づくりだなんて夢のようです。
クリスマスイブに森から切り出してきたもみの木に25日にみんなで飾り付けをし、クリスマスの正餐をいただく。
こんな正統派のクリスマスを過ごすのって素敵ですね。
文章は絵本というにはかなり長くて、漢字も多いです。
小さなお子さんだとちょっと難しいと思います。
ベッキーと同じ年頃(10歳)のお子さんだったら大丈夫かな?
大人ならたっぷり楽しめる素敵な絵本です。