どこの国の風景でしょうか。広い広い小麦畑が、かかしのペーターの仕事場です。
その畑に立つかかしのペーターに、はねをつけたり、帽子をかぶせたりする子供たち。
この広々とした大自然の中で、すくすく育っている様子がよく現れていて、心あたたかくなるようです。
ペーターも、そんな子供たちのことが大好き...でも、季節のうつろいとともに、冬がやってくると、畑には誰も来なくなってしまう。
1人畑に取り残され、だんだんと痛んで朽ちていくペーターは、とてもかわいそうですが、春がやってくると...
この動かない小さなかかしにも、愛情をそそぐこの家族のありようが、とてもほほえましく、気持ちのよい1冊でした。
さりげなく、やさしさを教えられる絵本です。