この絵本はある人形作家がつくった人形たちの世界が舞台です。
人形たちの世界では人形同士で評価を付け合います。
優れた人形だと思えば相手に良いマークを貼り、逆ならだめなマークを貼り付けます。
だめなマークを張られてしまった主人公の人形はもう失敗したくないと頑張るのですが空回り、、、緊張してますますミスをしてだめマークを増やしていきます。そのだめマークだらけの主人公を見て周りの人形は良く知りもしないうちから彼をだめだと決め付け。まただめマークを貼られてしまいます。そうして主人公はいつしか自信をうしない「自分はだめなんだ」と思い込んでしまうのです。
自信を喪失していた主人公はある不思議な人形lに出会うのです。
その人形はマークがひとつもなく、他の人形たちがマークを付けようとしても貼れないのです。
主人公がなぜマークがないのかを尋ねるとある所に訪れるよう教えてくれたのです。
そこは人形たちを作り出した職人がいる工房でした。
人形職人は主人公に「たいせつな存在」であることを伝えるのです。
何ができようと、どんな見た目であろうと関係ないのです。
自分が作り出した人形たちは全て変わらずに大切なんだと。
その人形職人の絶対的な愛情は他人からの評価されることにとらわれてしまい自分を愛せなくなった主人公に必要なものだったのです。
この絵本は人形の世界で描かれていますが、この職人のようにわが子へゆるぎない愛情を持って自信を与えられているかな?と自分を省みる内容でした。
6歳の娘に読んであげましたが、読み終わった後に思わず「きみがたいせつだよ」と抱きめてしまいました。
娘にも自分が大切な存在であるという気持ちが伝わればいいなと思います。