絵がとても繊細で可愛い。どこか、昔の外国の絵本を思わせるような絵だ。この絵本を見て、「大どろぼうホッツェンプロッツ」を思い出す人も多いと思う。
内容は純粋に読むと、心が閉ざし泥棒を繰り返していた主人公が、花の植木鉢を盗んだ事によって、心の中にあった愛情が芽生え、戦争によって自分が育てた花たちが犠牲になってるのを見て初めて涙を流した…というお話。
しかし、戦争は駄目というお話なの?と思う人もいた。戦争は、このお話では、花をつぶす一つのきっかけだと思う。
どんな人にも、感情や愛情はあって、それはささいなきっかけから生み出される、というのがこの絵本のテーマなのだと私は思った。