泥棒が花を育てることで本来持っている優しい心を取り戻せてよかったです。花を育てる喜び、野菜を育てる喜びが体験できてよかったです。
泥棒が、小さな芽が出ているのを見つけて、どんどん成長する芽に、「おい、気持ちいいか?」「おい、そろそろねるぞ、」「おい、うまいか?」と話かけているうちに愛する気持ちが芽生えてよかったです。花や野菜が成長するのと一緒に泥棒も成長していったのだと思いました。
戦争で畑がめちゃくちゃに荒らされ、野菜たちは、どれも踏み潰され、真っ白なゆりの花が倒れていたのを見た泥棒は生まれて初めて大声で泣いたのです。丹精こめて育てた野菜や花たちを愛おしく思っていたと思いました。裏表紙の両側の畑の百合の花のいっぱいに感動しました。
約束通り、「花が咲いたら、おまえの絵を描いてやろう」念願が叶った表表紙の絵をしみじみと眺めて本当によかったなあと思いました。帽子のツギハギにも味があって地味で堅実に暮らしている泥棒が改心できて本当によかったと思いました。とても素敵な絵本なので我が家に置きたいと思います。