まるで本物の手ぶくろがふわっと置かれているようで、表紙を見ただけでもほっこりと温かな気持ちになる「あかいてぶくろ」。
雪国で育った私は、幼い日、目が覚めて銀世界が広がっていると、歓声をあげて外に飛び出していました。
そんな私のそばにも、いつもミトンの手袋があったなあと懐かしく思い出しながら、ページを開き始めました。
片方の手袋をなくして、泣きべそかいていた自分の姿も思い出され、よくあることだよねー。わかるわかるー。と思いながら…。
その先の物語が、こんなにも温かで幸せにあふれているなんて!
ぼろぼろになりながらも、いろんな動物たちに、幸せを届けていくあかいてぶくろ。いなくなった手ぶくろを気にかけるもう片方の手ぶくろ。新しい手ぶくろを編んでくれるお母さん…。様々な優しさと思いやりにあふれたこの物語は、読む人の心に、幸せを届けてくれます。ラストがまたとっても素敵ですね!