この本を読み終わった時、息子は「まだ終わってない!」と言いました。
大切な相方と離れ離れになってもそれぞれの場所で大切にされていく手袋たちですが、読後なんだか切ない気持ちになりました。
落としてしまった手袋も、残された手袋も、もう片方の手袋の事を思い出すシーンがあるからでしょう。
代わりを充てがえば物としては機能しますが、手袋に気持ちがあるとしたらやっぱりそれで良いというわけにはいかないんだろうな。
大切な相方との思い出は消えず残り続けるだろうなと思うからなんだか切ないのです。
それでも新しい相方との生活の始まりに、セーターとしてもう一度誰かを暖める事ができた手袋に、この後の物語を想像したくなるから我が子もまだ終わってない!と思わず言ったのだと思います。