下界で命を終えたひとたちが集う「そらのきっさてん」。
この絵本には三つのお話が描かれています。
飼い主に捨てられてしまった犬のジョン。
毎日女の子を待ち続けている猫のルネ。
男の子に会いたくて道端で倒れてしまった野良犬君。
店主の雪男さんはそれぞれにピッタリのメニューを作ってくれます。
ジョンには「涙の味思い出のサイダー」、ルネにはあんバターとイチゴジャムの「ふたごぱん」、そして野良犬君には「赤い糸のニャポリタン」!
どれも美味しそうで、雪男さんの心のこもったメニューです。
ジョンとルネのお話はせつない気持ちになりましたが、野良犬君は思いが通じ下界に戻れて本当に良かったね。
猫たちがとても愛おしくて、ひとりでは歩けない猫のつぐちゃんの絵本も読んでみたくなりました。「ほしのこんぺいとうハンター」、とっても素敵なお仕事ですね^^
くまくら珠美さんの描く動物たちはみんな可愛くて、透明感のある美しい水彩画の挿絵が心に沁みわたるようでした。