1ページごとに躍動感とともに何かを語りかけている絵、さらに初めから終わりまであきさせないストーリー展開。そして、ラストは「良かったね」といえる満足感。
お話の内容は結構重いものがあると思いますが、「乗り越えていけるよ」というメッセージみたいなものが、軽いタッチで幼い子のこころにも優しく伝わっていくのではないでしょうか。
ミス・クラベルに、こどもに接する理想のおとなの姿を、作者は投影しているのでしょうか。こうありたいですね。
ところで、わが5歳孫娘。
ハラハラドキドキの展開に、こころなしか緊張して見聞きしていましたが、みんなの数だけこいぬがうまれたラストには「アハハ」と喜びながらも、冷静に、「(おやいぬ)ジュネビエーブの分が足りないよ」ですって。
そう言われれば、そうあってもいい。こどもっておもしろいですね。
ともあれ、ユーモアがあって軽妙で「すてき!」な絵本ですね。