冒険物語といえば、仲間と時にぶつかり、協力しながら進んでいくというイメージがありましたが、本作は基本的に主人公が一人で考えながら困難を乗り越えていく点が印象的でした。今の時代の生き方を象徴しているようにも感じます。
北欧神話に関する前提知識がなくても十分楽しめますが、おそらく北欧神話に出てくるであろう神々等が突然出てくるので知っているとより楽しめるのではないかと感じました。物語が「古臭い」と語り継がれなくなってしまうと、忘れ去られてしまいます。このように別の切り口から神話に触れることで、昔からのものを語り継いでいくことは大切だなと思います。日本の昔話も、こういう作品が生まれてくれると嬉しいです。
作者はイギリスの方ということですが、構成が漫画に近く絵から動きを読み取ることができる年齢の子であれば、アニメーションを見るような感覚でページ数の割にすんなり読むことが出来ると思います。