数あるエリック・カールさんの絵本の中でも、一番好きな絵本です。
真っ黒なページから、黒一色で描かれたバイオリン奏者が現れます。彼がバイオリンを弾き始めると、奏でられた音が様々な美しい色と形になって現れてきます。ページをめくってもめくっても様々な色と形・・。最後にバイオリン奏者は美しい色に染まり、退場していきます。そこに残ったのは、とりどりの美しい色と、まるで本当に音楽を聞いていたかのような余韻と静けさ・・。音楽によって世界が美しく豊かになるということが、上手く表現されている絵本だなぁと思います。
いわゆるストーリーを楽しむ絵本ではないので、いつもの絵本のつもりで読むと、ちょっと戸惑うかもしれませんね。