世の中にカッパの絵本は沢山あれど、かつてこれほどイケメンなカッパがいたでしょうか?
たなびく前髪に切れ長の瞳、オシャレなスカーフ(キュウリ柄)、赤い靴。そして頭にはひときわ光る素敵なお皿!
そんな自慢の皿がカラスに盗まれてしまいます。
探す先々にカラスと皿が・・絵探ししながら読むのは盛り上がりそう!
カラスの「チッ、見つかったか!」の表情もたまりません。
最後、おじさんが皿の代わりに載せたのは意外なものでした。
なんで別の皿じゃないんだ!とツッコミまくりでしたが、これがなかなかの人気となり、みんな思い思いのものを載せるように。
昔からカッパの皿には水が入っていると言われますが、水が入れられれば皿じゃなくてもいいのかも?とその自由な発想に目からウロコ。カッパの世界も多様性の時代ですね。
色彩も美しく、丁寧に描かれているので細かいところまで楽しめます。
個人的にはキュウリの形をしたおしゃぶりと、本のタイトルの「キュウリ夫人」「ハリー・カッパーとけんじゃのさら」が気に入りました。
面白くて、異国情緒ただようオシャレな絵本です。