中学年向けの読物として私が注目しているのが、学研の世界の童話シリーズです。
ただ、このシリーズ絶版が多いです。
編集委員が大塚勇三、渡辺茂男、内田莉沙子という面々で今読んでもおもしろいものが多いのにとても残念です。
そんな中、復刊されている本もあり、それがこの「魔女ファミリー」です。
読むまで気がつかなかったのですが、絵がアーディゾーニなんですね。
最近、「魔法のほうき」など海外の復刊ものを読む機会が多いのですが、魔女ものはやはり海外ものがおもしろいと感じます。
このお話、七歳のエイミーという少女が、いじわる魔女をガラス山に追放したところから始まります。
普通の少女がどうして魔女を追放できるのかと思うでしょう。
それは、エイミーが描いた絵の中のお話だからなんです。
でも、単なる絵空事ではなく現実と空想がうまい具合に織り交ぜてあり、とても引き込まれるお話でした。
登場人物が女の子だと時々嫌がる息子も引き込まれている様子で、続きが気になったようです。
ハロウィンの頃も出て来ますので、ハロウィンの時の読物としても。
復刊ものや名作古典は子どもたちがなかなか手に取らないので、大人の方が目利きになって楽しさを伝えていけたらと思います。