ドイツの人気作家さんの初の自作絵本だそうです。
近年は子供服のデザイナーとしてもデビュー、多才な方です。
お話しは農家のルティおばさん。
夢見る夢子さんのような彼女は、女王様になりたくて牝牛を馬ととりかえた。
今度はお城が欲しくなり…。
願いをトントン叶えてしまうルティに、『え〜〜〜?』ですが、何よりこのしかけ。
見開きの左ページに文が、右に絵。
この絵のページが上下真横に切れていて、上のページを捲ると、左上に文が、さらに下の段を捲ると、左の下の段に文。
そして、右には絵が。
“あやしいやつ”の出現で、ルティ女王が大ピンチ。
王様も、99人の家来のだれ一人も助けに来てくれず、もうダメかと思ったら、彼女を救ったのは…。
ストーリーの奇抜さに笑いを誘われますが、登場するキャラクターたちも面白くて可愛くて独特の味わいがあります。
淡いクリーム色やピンクを使った優しく明るい作品です。
ふりがなのルビから見て、一人読みができるお子さんが、ページを自分で捲りながら楽しめそうな作品です。
ラストは、ルティのまた夢見る夢子さん癖がチラッにクスリとなります。