6編のお話から構成されています。
それぞれが、養護学校に通う障害児が主人公です。
障害を持つってどういうことなんだろう。
理解よりも偏見が先立つのが現実社会です。
そして彼らも生きているし、判りづらくても自分があって一生懸命表現しようとしているのです。
本のタイトルともなっている第一話で、私は完全に泣いてしまいました。
養護学校に通うお姉さんが初めてもらったお給料で家族に御馳走をしようとするのですが、それを家族みんなで受け入れてあげるストーリーで家族愛が濃縮されています。
話すことができない子どもをいじめて嘘をつく少年、障害者だからといって世間に出せないと思う親…、子どもの世界大人の世界の中で障害者の位置が様々に描かれています。
大人のための教科書のような本でした。