お話会で読んでいただいて気に入って、
しばらくしてから購入した本です。
おばさんのウチに招待されて、
メリーがおばさんの家に向かうのですが、
大切な「ビル」をおき忘れてしまいます。
「ビル」はメリーを一生懸命追いかけて・・・
「ビル」とは手にシンバルをもったおもちゃの兵隊。
こんな単純なストリーですが、
細かい絵の書き込みが気に入っています。
ビル以外にも色々なおもちゃ、道具たちが出てきますが、
その微妙な「擬人化」が面白いんです。
たとえば、「あしげのアップル」という馬の引き車。
5ページでは普通に4本足を台につけているのですが、
23ページでビルがメリーに追い付いてトランクの上で
花束をもらっている場面では、あしげのアップルも前足を
挙げて歓声を上げている様子がかかれています。
表3(裏表紙の中側)ではあしげのアップルの後に
小包のような物がおいてあります。
よくみると「クレバービル フォー メリー」
と書かれています。
クレーバービルとはもちろんこの本のタイトル。
メリーとはこの本の主人公の女の子の名前。
そして作者の娘さんの名前でもあるんです。
自分の書いた絵本を娘にささげているんですね。
ん〜 かっこいい。
登場するおもちゃとかは自分の娘さんのもちもの
そのものなのかも知れません。
メリーの行動もなんかリアルです。
これからお出かけするって言う時になって
訳のわからないおもちゃを引っ張り出してきて、
「これもっていきたい」とか言いだす子供。
メリーの荷造りもまさにそんな感じ。
お人形はわかるけど、ふえやティーポットは要らないよな〜
解説にもいろいろ書かれているので、
解説を読んでまたページを行ったりきたりも面白いと思います。