妖精を一度も見たことがない私ですけれど、きっと妖精っている。
それも荒々しい土地にこそいる!と思ってしまいました。
この短編集、収められている物語はどれも素敵ですが、特に
「西風のくれた鍵」「幻のスパイス売り」が好みでした。
西風にもらったキイ(木の実)を木に差し込むと、木が抱いていた
美しい記憶や、歌が聴こえてきたりします。木にはきっと神様が
宿っていると、山に行く度に思うので、私もそんなキイが欲しいなあと
思いました。
エキゾチックで妖しい魅力があるスパイスを、エキゾチックで妖しい
物語に仕立てたものも、豊かな香りがしてきそうです。
娘にも小学校高学年から中学生くらいの多感な時期に読んでもらいたいな。