伝記絵本を勉強して以来、ジャネット・ウィンターの絵本をすべて読んでみたくなりました。
実話または伝記を中心に描くということで、今一番興味のある絵本作家です。
ニューヨークの高級アパートに巣を作ったタカの夫婦の物語。
私もマンションに住む住民として、自分の住居の上にタカが住んでいたら平静でいられるのかと思うと毎日のことなのでやはり考えてしまうでしょうし、撤去を求めた住民の気持ちもわからなくはないと思いました。
ただ、都会に住んでいて野生のタカが子育てをする姿は見ていて心を打つでしょうし、大都会生活にも負けずにという気持ちも沸きおこるのだろうと思います。
日本では2008年に出版されていますが、ナビを見てもレビュー数は少なく、あまり日の目を見ていない作品のようなのが、さびしく感じました。
ああ、書き忘れてました。都会の鳥の夫婦ものというとドン・フリーマンの『とんでとんでサンフランシスコ』をまず浮かべます。この作品を読んだ時にもストーリー的に似通ったところがあると思ったのですが、こちらは実話ということで、アメリカにはそういった下地もあるので、保護運動が起こったのかなとふと思いました。