息子が保育園に行く前。昼間の時間、“おばあちゃん”が「いっしょ」にいてくれました。まだおぼつかない息子の足取りと術後のおばあちゃんの足取りのおさんぽは、ほどよいリズムのなかでおこなわれていたそうです。
「いっしょ」の時間は、今20歳の息子がおばあちゃんの記憶を辿れるところまで続くことはできませんでした。絵本のなかの“ぼく”のように「こんどはぼくのばん」がくることはありませんでした。
けれど、同じリズムでそばにいて「だいじょうぶ、だいじょうぶ」と見守ってもらった記憶が、今、自分の歩みをすすめている息子のおおきな力になっていることを感じています。
『だいじょうぶだいじょうぶ』に出会ったとき、息子に読み聞かせながら、
心にうかんだのは「ありがとう」の言葉。大切な大切な一冊。