一面の菜の花は綺麗なんだけど、何だか素朴な子どもたちの絵。
娘の選んできたこの絵本の印象はそんな感じでした。
が、中を見たら、思ったより濃い絵。
赤い電車に乗って行った先は、お父さんの田舎。
大好きなすみちゃんに会い、虫取りをして。
やっぱり素朴な絵本だなあと思っていたのですが、次のページから
一変。
これは「死」を扱った絵本でした。
凄いと思ったのは、まず、おばあちゃんの部屋の匂いについて
書いてあったことでした。
それから、ひからびた宇宙人だと感じた思い。
私が、祖父の亡くなる半年前に、祖父の家を訪ねた時も、同じように
感じたから、ギョッとしました。
身近にいたすみちゃんに比べ、たまにしか田舎に帰らないボクにとって
おばあちゃんの死は、怖いこと、非現実なことだったことでしょう。
そして、後悔している気持ちも、私には突き刺さって、少しつらい
絵本でした。でも、率直に書いた、良い絵本だと思います。