優しい人のいい猫に、ある日のみが「血を吸わせてください」とくる。
もちろん、どうぞと言うが、ちょっとかゆかった。
一ヵ月後、そののみは自分の子供のみを10ぴき連れて来る。
「子供達がお腹をすかせて、死にそうです。血を吸わせてください。」って。「ちょっとだけなら」と血を吸わせる猫。
そのまた一ヵ月後、その子供のみはおのおの10ぴきずつの孫のみを連れてくる。
「なんびきだ?」と子供達に言うと、すぐにはわからなかった。
でも、ゆっくり説明して、考えてみると、「え〜100ぴき!」と驚いていた。
「もう、止めておいた方がいいんじゃないの」と心配そう。
でも、この猫「一口だけなら」と血を吸わせてあげる。
そのまた1ヵ月後、その孫のみがおのおの10ぴきずつひ孫のみを連れてやってくる。
全部で、千百十一ひきののみが、「ひとくち ひとくち」と追いかけてくる。
「にげろ にげろ」と子供達。最後には、逃げることができるんだけど・・。
本当に人がよすぎて、痛い思いをいっぱいしてしまう猫。
見ているこちらもぞーっとしてしまうくらいたくさんのノミがやってくるんだもの。
ちょっと、冷や汗ものかもしれませんが、子供達と一緒に楽しめる絵本です。