原題は「TIMOTHY TOO!」。
訳者のみらい先生の日本語タイトルが素敵です。
ちょっと年の離れたお兄ちゃんは、弟にとっては憧れでいつも一緒にいて同じことをしていたい存在。
弟ティモシーの心情と兄ジョンの可愛いけれど時に煩わしいと思っている内面が、台詞の中に巧みに浮かび上がってきている作品です。
ゾロトウの子どもの目線に降りた観察眼の鋭さが、こういう作品を生み出すのですね。
ティモシーが、近い年頃の友だちと遊ぶ楽しさを知った日は、ティモシーが大人へ一歩近づいた日。
そして、纏わりつかなくなった弟に物足りなさを感じつつも、弟たちにサキソホンを吹いてあげたジョンもまた一歩大人へと近づいた事でしょう。