林明子さんと筒井頼子さんの作品は、娘の等身大の主人公が主人公で描かれているので、我が子と重ね合わせて読んでいます。
新しい土地での新しい町や人との出会いには、子どもにとってはワクワクよりも不安が勝るかも知れません。引越し作業で忙しく過ごす母の横で、きっと子どもは言葉には現せられない感情があるのですね。なかなか正体の分からない「とん ことり」の小さな音が少女の心を更なる不安な気持ちにさせているのかも知れませんが、最後にわかるその正体にホッとしました。新しい土地で、素敵な出会いがきっと一生の財産になるかもしれない、いえなるといいな!と思いながら、読みました。