かなえは、山の見える町に引っ越してきました。お父さんもお母さんも引越しのかたづけに大忙し。
そんな時、とん ことり。郵便受けに郵便のきた音。
この郵便の来る音「とん ことり」が絵本の題名になったんですね。
最初は、すみれの花束、。そして、たんぽぽの花。最後には「ともだちはいいです。とてもうれしいです。まっています。」というお手紙。
誰からかわからない届け物が毎日、かなえの家に。
そして、とん ことりの音と同時に玄関に飛び出していったかなえの前に、知らない女の子の姿が...
引っ越してきたばかりで、まわりはまったく自分の知らない風景の町。そして、知らない子たちばかり、知らないことばかり。
お母さんは荷物のかたづけに追われ、まだ友達もいないかなえは、1人で遊ぶしかなく...
ぽつんとつまらなそうに遊ぶかなえが、最後に、友達になった女の子と、生き生きと遊ぶ様子にほっとする1冊です。
林明子さんの描く、子供の表情がとにかくとても素敵です。