源氏沼のほとりに住む、がまじいさんが子ガエルたちに、琵琶を弾きながら語って聞かせる物語。
文章はすべて平仮名。
七五調でリズムよく書かれていますが、所々、言葉(人名含む)が難しく、子ども達がスルリと物語に入れるようにするためには、読み聞かせる前に何度も練習が必要でした。
そこを乗り越えてしまえば、木曽義仲や巴御前、牛若丸などがカエルの姿で親しみやすく登場し(牛若丸がかわいい)、リズムと合戦物の勢いで、作品を楽しく味わうことができる気がします。
絵がとても美しく、特に表紙の「よしなかがえる」の表情は傑作だと思います。
絵をじっくり眺めながら、歴史物の面白さの気づきになるといいな、という一冊でした。