文章のリズムといい,お化けのかわいさといい,ちぎり絵の完成度といい,この絵本はせなさんワールドを完璧に表していると思います。
確かに,いつまでも寝ようとしない子どもたち・・・「早く寝なさい!」とガミガミ言うよりも,この絵本を1分間で読んであげた方が即効性がありそうですね!お化けに手を引かれて,暗い夜の空に飛んでいくシーンが焼きつくようです。しかも,救いがなくそのまま終わってしまいますし。子ども心に「早く寝なきゃ」と思ってくれそうです。
この絵本では,我が子たちは「ふくろう」や「どろぼう」そして「おばけ」といった,非日常的なものに出会いました。もし彼らの脳の中を覗くことが出来るなら,きっとどろぼうもおばけも,この絵本に登場する姿で認識されていると確信できるほどです。
1歳の頃から読み始め,5歳になった今でも長男は読んでいます。夫(現在33歳)が幼少の頃にも読んでもらったようで,我が家には300円と値段表記された「ねないこだれだ」もあります。ぜひ孫の代にも受け継がれていって欲しいですね。「300円だって!」「600円?安すぎる〜!」なんていう会話を聞いてみたいものです。