つばき山に住んでいるこぎつねコン。すぎの木山に住んでいるこだぬきポン。
どちらも,友達が欲しいと願っている二匹が,ひょんな事から,知り合い仲良しになりますが,二匹の親からは,友達になることを反対されます。
二匹の純粋な心が,お父さんやお母さんの頑な心を解きほぐしていく過程が本当にうれしくなります。
二匹は化けっこをして,入れ替わりますが,結局は相手になりきれなくて,自分の得意な事をやってしまいます。
両方の親は,そこで自分の子供でない事が判ってしまうのですが,逆にその直向きな気持ちに触れることで,相手の事を理解し,友達になることを許してくれます。
息子も始めは,心配していましたが,両方の家族が仲良くなって,安心したようです。
お話は少し,長いと思いましたが,二匹の化けっこ等,楽しい場面も多く,最後まで飽きさせません。
子供だけでなく,大人も知らず知らずのうちに持ってしまった自分の心の壁(偏見)について,考えさせられる絵本です。