おにいちゃんが絵をかいていると、よしみは、いつも「わたしも絵の具でかきたい」とだだをこねます。すると、おにいさんは「だめだめ」。 ある日、よしみが絵の具をつかんではなさないので、おにいちゃんは、しかたなく貸してくれました。よしみは喜んで絵の具を使うのですがうまくかけません。すると、どこからかへびがやってきて、絵の具をくわえて森の中へ。よしみがあわてておいかけていくと、森の中では、りすやからすやねずみが、絵をかいていました。さらさら、ごしごし、ぱたぱた、よしみは、あちこちから集まってきた動物たちといっしょに夢中で絵をかき始めます。さて、よしみの絵は、一体どんな絵になったでしょう。
ちょっぴり背伸びしたい少女の気持ち、空想の中で遊びながら、絵をかく楽しさなど、心に静かに響いてくるファンタジー絵本。『こんとあき』『おふろだいすき』などでおなじみの林明子さんがやさしいタッチで描いてくださっています。