新刊
ふしぎな はこ

ふしぎな はこ(評論社)

箱のなかにはいっているのは?!

  • かわいい
  • 盛り上がる

やっぱりおおかみ」 あまぢゅんさんの声

やっぱりおおかみ 作・絵:ささき まき
出版社:福音館書店
税込価格:\1,100
発行日:1977年04月
ISBN:9784834005202
評価スコア 4.09
評価ランキング 26,984
みんなの声 総数 69
  • この絵本のレビューを書く
  • 何度読んでもホロリ

    比較的低年齢向けの絵本にも関わらず「孤独」がテーマという斬新さ。
    マンガのようなコマ割りのページがあったり、おおかみに噴き出しで台詞を言わせたり、しかもその台詞がたった一言「け」だったり…
    あまりの異色さに驚きながらページをめくり、そして最後のページでは必ずほろりと涙が出てしまいます。
    今まで読んだ中で一番心に残る、一番大好きな絵本です。

    孤独な長い旅の末に、街にもマーケットにも公園にも家庭の団欒の中にも墓地にさえも自分の居場所を見つけることができないおおかみ君。
    いっそ他の動物になれたら…なんて考えも浮かびますが、やっぱり彼は生まれついてのおおかみなので他に迎合することは出来ず、孤独に身を置くしかできません。
    折々、吐き捨てるように呟く「け」は人恋しさ、やりきれなさ、嘆きが入り混じった誰にも届くことのない心の叫びなのです。
    大人なら誰しもおおかみの孤独に共鳴してしまうのではないでしょうか。
    誰の心の中にもおおかみがいるからこそ、この絵本は30年以上も多くの人に愛され、読み継がれているのだと思います。

    2歳の息子にはまだこの本の深いテーマはピンとこないようで、楽しそうに「け」というセリフをマネしています。
    でも、このちょっとほろ苦くも温かい、ささきまきさんワールドは息子の心に根付いていて、彼がもう少し大人になって困難と向き合った時にふと思い出してくれるのではないかと思います。

    投稿日:2009/10/01

    参考になりました
    感謝
    1

※参考になりましたボタンのご利用にはメンバー登録が必要です。

さらに「やっぱりおおかみ」のみんなの声を見る

「やっぱりおおかみ」にみんなの声を投稿された方は、こんな絵本にも投稿しています

きんぎょがにげた / しろくまちゃんのほっとけーき / からすのパンやさん / バムとケロのさむいあさ / もこ もこもこ / じゃあじゃあびりびり / かいじゅうたちのいるところ / にじいろのさかな / がたん ごとん がたん ごとん / ぐりとぐら

絵本の人気検索キーワード

ぐりとぐら /  はらぺこあおむし /  バムとケロ /  こびとづかん /  はじめてのおつかい /  そらまめくん /  谷川俊太郎 /  ちいさなちいさな王様 /  いないいないばあ /  いやいやえん /  スイミー /  飛び出す絵本

出版社おすすめ



絵本ナビ編集長『はじめての絵本 赤ちゃんから大人まで』2月24日発売!

全ページためしよみ
年齢別絵本セット