グリーティングカードなどによく登場するアーティスト、エリサ・クレヴェンの絵本。彼女の名声通り、布をコラージュにして描いたイラストは絶品、可愛らしくて美しいです。でも、やはり絵だけの作品かもしれません。お話の展開が弱い。
わにのエルンストは「もしも…」と考えるのが好き。「もしも…、砂が砂みたいじゃなくてクリームだったら…」とか「もしも…、魔法の馬車があって、だれもがみんなその馬車に乗れたら…」とか、エルンストは空想の世界で遊ぶのが大好きです…。最後にお誕生日の場面が登場し、家族に温かく祝福されるところは子供にはうれしいことかも知れません。絵を眺めるのは楽しいです。とても細かく心を込めて描かれているので、そういう意味では伝わるものがあります。