アニメーションが賞をとって話題になっていたのは、2009年頃ですか。
絵本もまただんだん、少しずつ時代を重ねていくものです。
淡く、優しい色とレイアウトが続く、
とても静かで穏やかな時間が流れる絵本です。
美しく、寂しい海の中の家。
そこに暮らす一人のおじいさん。
その家には、おじいさんが捨てたくないものがたくさんつまっています。
愛するおばあさん、愛するこどもたち、愛する孫たち、にぎやかだったころの街の思い出、若かったころの愛。
人生は、きっとこのように少しずつ積み重なっていっていて
それを大切にできたなら、
きっとこのおじいさんのように静かに、けど満ち足りて暮らしていける気がします。
子どもにだけでなく、大人にも、おばあちゃんおじいちゃんにもプレゼントできる優しい一冊。