国際アンデルセン賞を受賞した、ドイツの人気児童文学作家ジェームス・クリュスの1964年の作品。
ドイツで読みつづけられている作品とのこと。
訳者は、ドイツの古典作品の訳が多いはたさわゆうこさん。
絵・風景とも実にクラシックな趣を醸し出していますが、文章自体ものどかなもの。
主人公は路面電車で、町の風景に飽きて森へ旅するストーリー。
途中に乗車するのが、犬、猫、鶏、ロバですから、グリム童話のブレーメンの音楽隊と全く一緒。
終点で見つけた森の中の家を覗く様は、完全にパクリです。
大きな展開もないストーリーではあるのですが、何とも言えないほのぼの感がたまらない作品です。
安心して読み聞かせできる作品で、絵自体に興味を持つお子さんもいることと思われます。
文章量は多いのですが、年少ぐらいから飽きずに読み聞かせできる作品です。