最初は絵があまり好きになれず、手にとろうとはしませんでした。
でもはじめて読んだ時の息子の食いつきがとてもよく、驚きました。
まず今までデパート、エスカレーターが出てくる絵本を読んだことがなく、身近なものが出てきたことに対して、反応がよかったようです。
そして主人公がくまのぬいぐるみであり、
夜に歩きだし、冒険に行ってしまうところ。
その小さな冒険家が自分のように見えるのでしょうね。
子どもにとっては大人に手を引かれ、エスカレーターに飛び乗ることさえも、冒険なんですから。
そして最後には、くまのコールテンくんは女の子のところに行きます。お母さんはボタンがはずれているからと反対したのですが、女の子にとってはそんなこと問題ないんですね。
「私、あなたのこと今のままでも好きだけど、ボタンがとれたままでは気持ち悪いでしょ」女の子はそう言ってボタンをつけてくれます。
これを読んでいて、大人になって失くした何かを感じることができました。うちは男の子なので、あまり人形に愛情を抱くことはないかもしれませんが、でもこの女の子のような暖かさを心の中に持っていてほしいなと思います。