425ページもある長いお話なので、私一人で読みました。
最初息子が興味を示したので最初のみ読んでみたのですが、当たり前ですが、やはりまだ理解できないようでした。
人形だったココは子ども部屋のドアから出て行きます。
「あの向こうに何があるのだろう?」と好奇心に突き動かされるように動いていくココ。高楼方子の長編物には、憧れを原動力にして行動する女の子たちがよく出てきますが、ココもその一人かもしれません。
ココが知ってしまった名画の贋作のこと。それをどう解決するのか?目が離せない展開でした。
それと、少女として暮らすココがそのままの生活を送り続けていれるのかも気になりました。
あとがきを読むと作者が一年四ヶ月イタリアに滞在していたことがあり、そこから生まれたお話だとか。
「サン・ロマーノの戦い」という名画がモチーフになっているようです。
登場するネズミたちが魅力的でした。イタリアの街の中で、人間には知られずに暗躍するネコとネズミの世界があるという、もう一つの世界が感じられました。
でも、子どものお稽古を待っている合間に読んだので、話がつながりにくいところもあり、もう一度読んでみようと思っています。