ある日のこと、ねこのキットは、ぼんやり庭に座っていました。
「つまらないなあ。毎日同じことばっかりだ。家を飛び出して、ひろい世界を見てみたい。」
と思っていると、黄色いたこが空から落ちてきました。
それは、キットを連れ出してくれる魔法のたこだったのです。
のらねこになったり、やまねこになったり、色々な経験をします。
誰でも今の自分とは違う自分を経験したいと思うもの。その気持ちがストレートに表現されていました。猫たちの描き方が、とても細かく、まるで写真のようです。個性的な猫たちの表情も、楽しむことができます。
キットにとっての、ふさわしい世界は、いったいどこだったのでしょう。