障害の有無に関係なく、みんなそれぞれに夢を持ち、それぞれの思いを持って、かけがえのない自分の人生を一生懸命に生きてるってこと。
当たり前のことだけれど、改めて気付かせてくれる本でした。
6歳の娘は読み聞かせ後、「さっちゃんは手の指ないけど、お母さんごっこのお母さん役も出来ると思うし、本当のお母さんにもなれるやんな?私もお母さんになれるんかな、お料理勉強せんとなれへんかな」と感想を言いました。
障害について扱った本であり、娘には少し重いテーマかなとも思いましたが、娘は、さっちゃんの持つ障害そのものにではなく、さっちゃんの「夢」の方に思いを向けたようでした。
この本は、「母」としての私自身も深く考えさせられた本です。
さっちゃんのお母さんが「さちこはお母さんのお腹にいるときにけがをしてしまったの」「さちこの指は一生無いままなのよ」と真正面からさっちゃんに告げたとき、涙が出ました。
障害についてではなくても、我が子に厳しい現実を伝えなければならない場面が、これから先、私にも出てくるかもしれません。その時、さっちゃんのお母さんのような勇気が持てるだろうか。自身が悲しみや苦しみを抱えていたとしても、母として我が子の存在をありのままに受け入れ、守り包む強さが私にはあるだろうか。そう自問すればするほど、また涙が出ました。
さっちゃんのお父さんが、さっちゃんと手をつないだときに言った言葉も印象的です。
私も我が子と手をつなぐことが多いですが、今まで何気なくつないでいた手。かけがえのない我が子の手から、優しさや幸せやパワーが自分にも流れていることに気付きました。この気付きで、私の子育てが少しいい方向に変わりそうな気がしました。