石津ちひろ/文、山村浩二/絵のコンビによる「くだもの、だもの」の続編。
今回は、擬人化した野菜が、マラソン大会をするという設定。
それぞれの野菜のシーンでは、短いコメントがつくのですが、石津さんらしい韻をふんだ文章です。
気にいったのは、
「りっぱな パセリは つっぱしる」
「きゅうりは きゅうに とまれない」
「えのきの あにきは のんきに あるき」
といったところ。
英文だとこうした韻をふんだ文章って多く見られるのですが、日本語だと珍しいのではないでしょうか?
リズム感が良いので、良いテンポで読み聞かせができると思います。
また、山村浩二さんの絵は、皆さんの評価の高いのも頷ける出来栄えです。
食材の特徴を上手く活かした絵が、評価されたのだと思います。
ちょこんと黄色い帽子を被ったかぼちゃとか、麦藁帽子を被ったさつまいもなんて、見るだけで笑ってしまいます。
でも、一寸絵が妖怪っぽく見えてしまうのは、私だけでしょうか?
ゲゲゲの鬼太郎に登場しそうな日本妖怪のような印象を持ってしまいました。
全体的に高いレベルの絵本で、読み聞かせにオススメします。