新学期も近いということで、主人公の学年や年齢がわかる児童書を片端から読んでいます。
この本のベッツィーは9歳です。
9歳周辺のお子さんが読むと、自分の年齢に近いことで親近感があるのではないかと思います。
赤ちゃんの頃、両親を亡くして大おばさんの元で暮らすベッツィーですが、おばさんの具合が悪くなり農場で過ごすことになりました。
今までは何でも大おばさんが面倒を見てくれたのに、今では自分のこともお手伝いもしなくてはいけないのです。
最初の方こそ、ベッツィーに戸惑いが感じられますが、新しい生活に子どもは早く馴染んでいくものだとも思いました。
人が成長していく時に、心の中にはお手本となる何人もの他者の存在があるといいます。
ベッツィーが困った時に、アンおばさんならどうするかと、考える時にその人にとっての重要な他者の役割というのを思いました。
アメリカの古典的な児童文学作品だそうですが、
『若草物語』『ケティ物語』などとも似通ったところがあり、家庭のしつけも含めた少女の成長を描いた作品だと思います。
子どもの頃に今でいう少女小説というジャンルをよく読んだ大人には懐かしく感じられると思います。