ハン・ガンは幼い頃から絵を描くのがとっても好きでした。やがて、宮廷の絵師になるための学校に入り、その腕をめきめきとあげていきました。ところが、ハン・ガンが描く馬の絵について、不思議な噂が流れ始めたのです。
中国の画家、実在するハン・ガンをモデルにしたお話で、描かれた絵の馬が持つ不思議なお話が、中国らしい壮大なお話です。どんな戦にも負けない力を持つ馬、でも、人間が要求するものは…
どこか、『スーホの白い馬』を思いおこされるすばらしい馬の登場するお話は、人の心のよくない部分をちくりと指摘しているようにも思えました。
本物そっくりに描かれた馬、画面いっぱいに描かれた馬の絵の目に、ドキリとさせられます。