声に出して読んだり 誰かに読み聞かせてもらったりしたら
生きた会話の楽しさや
狂言独特の言い回しの面白さに気づいたり出来そう、
そんな風に感じる絵本でした。
内田麟太郎さんが書いた リズムとセンスのいい文章が
古典芸能である狂言の垣根をぐっとさげてくれているようにも思えました。
現代語の中に とても自然な形で狂言に用いられる言葉が入っていて
小さな子どもでも 文章の前後から意味を想像できそうですよ。
絵は 『給食番長』のよしながこうたくさん。
大迫力のかみなりがとにかく印象的!なのですが
かみなりもやぶいしゃも
その表情や動作、身のこなしはとても繊細で
思わず笑ってしまいます。
なんだか矛盾しているような感想ですが
読んだ人にはわかってもらえるのでは…と思います(笑)
そして 今作品も細部まで目を凝らして見れば見るほど
楽しい仕掛けがいっぱいです。
やぶいしゃの飼い犬であろう柴犬の忠犬ぶりも見所なのではないでしょうか☆
息子はページをめくる度に 柴犬を指差してなんやかんや言い笑っていましたよ。
福岡出身のお二人の絵本。
この辺りには「博多にわか」という
社会風刺などをおもしろ可笑しく言葉の掛け合いで演じる郷土芸能があります。
そんな土地で育ったお二人だからこそ…の
ユーモア&サービス精神たっぷりの絵本の様にも思われました。