タイの山あいの何年も傘を作り続けてきた村の物語です。
私はこの絵本で、タイにこのような伝統工芸があったことを知りました。
傘の模様は決まっていて、みんな、花とチョウなのですが、ヌットが描きたいのは、ぞう。
ヌットは、余った竹と紙で作ったちいさな傘にぞうを描いて楽しんでいました。
毎年お正月に、村いちばんの絵つけをした人が、かさの女王さまに選ばれるのですが、
なんとヌットのちいさな傘が王さまの目にとまり、純粋に好きなものを描いたヌットが選ばれるのです。
まっすぐな気持ちが人の心を動かす、とても素敵な物語でした。