作りかけの建物がありました。
マンションになるはずだったのに、どうしたわけか、工事が途中で終わり、そのまま、何年もほったらかし。
―どうしてぼくだけちゃんとした建物になれないのだろう…
そこへ、ひとりのおじさんがやってきました。
おじさんの働きかけで、建物は、その姿をどんどん変えていきます。
家つくりの楽しさが、充分伝わってきます。
どんな家にしようか。それぞれの個性をいかし、試行錯誤しながら作り上げていく楽しみが、とてもよく伝わってきました。
表紙をはじめ、絵だけを見ると、外国の作家さんかと思ったのですが、日本の方でした。なんといっても、もともとは建築設計家の作者さん。その力を思う存分つぎ込んだ、楽しい世界ができあがりました。
建物もきっとうれしいに違いありません。