「双子の星」は、宮沢賢治の作品の中でも苦手な童話です。
星座を題材に取りあげた仮想空間を頭でイメージできないからです。
おまけに、宮沢賢治の作った歌まで組み込まれています。
文字からだけでは、この空間を膨らませられないでいました。
この絵本は、そんな私の苦手意識を払拭してくれました。
平澤朋子さんの描く世界は、この物語を昇華して、私を納得させてくれました。
登場するキャラクターが生き生きとしていて、躍動感があります。
物語の深淵まで表現してくれました。
この絵本には、用語解説もあり、歌の譜面まであって、とても重厚です。
欲を言えば、映像化したものでもあって、曲の入ったDVDでもついていたら、これ以上のものはないのですが。