「星の王子さま」って少し難しくて、考えさせられるお話だと思っている人に、うってつけないもとようこさんのアレンジ絵本です。
いもとさんなりの世界を作っているので、このままわかった気になってはいけませんが、地球で生きている自分たちにとても大切なメッセージを伝えているように思います。
バラは育て方の難しい花だそうです。
手入れの必要な花だそうです。
そのバラを置いたまま、王子さまは旅に出ます。
いろんな星で、いろいろな人たちに出会います。
いろんな生き方を教えられます。
そして、地球に降り立った王子さまがたくさんなバラを目にして、きつねと出会ったときに大切なことを理解するのです。
自分にとって大切なバラは、置き去りにしてきたあのバラだったことを知るのです。
バラは何の象徴だったのでしょう。
じんわりと問いかけてくる絵本です。
きつねが何だったのか、考える絵本です。
王子さまは自分の星に帰っていきますが、裏表紙では、王子さまときつねが肩を抱き合っています。
いもとようこさん流の、「星の王子さま」でした。
原作も読まないといけませんね。